久しぶりに見たサッカー日本代表ガーナ戦の感想

2018年5月30日に行われた親善試合ガーナ戦について。本日31日にロシアW杯の代表メンバー発表ということで、なんともすごいタイミングである。そしてドラスティックに変更されたフォーメーション。すごくガンバっぽいです。そしてしばらく見ない間に長谷部どうした。

思えば98年フランスW杯の頃からサッカーを見始めて、でもスタジアムでは1回も観戦したことないっていう出不精っぷり。雨が降りしきるなか、スタジアムに駆けつけて声援を送るサポーターに対して、感謝と尊敬の念に堪えない。

そんな滑りやすいピッチで厚みを増した中盤が小気味よくパスを回し出した。3バックの右に入った吉田が押し上げることにより中盤が厚くなり、大迫のハンパないポストプレーに本田宇佐美が絡んで大島から縦パス。そこに3バックの肝であるWBの原口長友が抜け出して中央に折り返す。

美しい。そうだ、サッカーは美しいスポーツだ。アモーレ。このパスワークは日本人好みの懐かしささえ感じる。そして相手がきっちりとリトリートすると困ってしまうところもまた懐かしい。フィニッシュが合わないクロス一辺倒になってしまっていたのももはや伝統芸か。

もちろんアタッキングサードにおいてセットされた相手を引きずり出し、混乱させて崩すことは容易ではない。サイドチェンジ、ダイレクトプレーとフリーランニングなどを用いたいところだが、複数人、あるいはチーム全体での連携が必須となるそれらの構築には長い時間を要する。

短い期間のなかで、西野監督は難しい舵取りを任された。あと20日しかないと考えるのか、あと20日もあると考えるのか、そこは信じたいところである。

 

押し潰された3バックは5バックへと変形した。ワイドに守備を展開することが可能であるが、DH(ボランチ)が最終ラインに吸収されたり、サイドにチェックに行った山口に大島がカバーをしたりすれば中央は意外とガラ空きになる。

本田か宇佐美の一方が戻って中央の守備に参加し、さらなるカウンターの負担をハンパない大迫に任せることもできる。また5バックの数的優位を活かしてDFの誰か1人がチャレンジに行く方法も考えられる。ペナルティアーク付近のいわゆるバイタルエリアをいかに立体的に守っていくかが鍵だろう。

 

この試合のマンオブザマッチは本田だと思う。相手GKのスーパーセーブに泣いたが、球際では闘う姿勢を見せていた。攻撃が失敗に終わった直後に守備に戻るという苦行において、相手のカウンターの芽を体を張って食い止めていた。

一方、苦しかったのは山口であった。3度のパスミスから決定的なピンチを招いてしまっていた。最近の守備的な中盤の層の厚さが分からないのだが、遠藤や井手口らとの争いになるだろうか。と書いていたらあと10分ほどで代表発表の時間が来てしまった。

ヤナギサーワ、タマーダ、ムァキ...