サッカーW杯2019なでしこジャパン-イングランド戦の感想
2019年6月20日(日本時間)、アリアンツ・リヴィエラでサッカーなでしこジャパンvsイングランド代表のFIFA女子W杯フランス2019グループD第3戦が行われました。日本は先制されたあと、後半にペースをつかみましたがさらに失点し、0-2で敗れています。この試合について、簡単に振り返ってみます。
試合の概要
日本 | イングランド | ||||||
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49% | 支配率 | 51% | |||||
16 | シュート | 14 | |||||
5 | 枠内 | 6 | |||||
447 | パス本数 | 510 | |||||
80% | パス成功率 | 82% | |||||
4 | CK | 6 | |||||
108km | 走行距離 | 109km | |||||
0 | オフサイド | 0 | |||||
4 | ファウル | 11 | |||||
0 | 警告 | 0 |
FIFA 公式記録より筆者作成
スタッツを見ると、シュートとパスの質、走行距離という日本のストロングポイントにおいてもイングランドが上回っていた様子が見て取れます。全体のペースとしては序盤からイングランドが攻勢を強め、後半日本が巻き返したものの及ばずという展開でした。
日本のフォーメーション
日本はスコットランド戦から先発3人を変更し、三浦に代わって小林が入り、中島がボランチに下がっています。FWは菅澤から横山に替わっています。
ここまで攻守においてチームを支えてきた三浦をベンチスタートとし、比較的攻撃的な中島を低いポジションで起用していました。しかも、攻撃時には主に杉田を1枚上げて、チャレンジングなシステムにしていたなという印象です。
対するイングランドは中盤を逆三角形にした4-3-3の布陣でした。3トップを残してカウンターを狙い、日本の低い位置からのビルドアップに対しては3トップの選手がプレッシャーをかけていました。
日本の弱点
アジアカップのあたりから日本の低い位置からのビルドアップには課題がありました。
気になるプレーとしては、自陣でボールを奪った後、相手の激しいプレスで奪い返されてしまい、ピンチを招くシーンが多いこと。GKからのビルドアップを見ても、安易に蹴り出さないことが約束なのかもしれない。
過去記事より
イングランドはカウンターに3人残していたため中盤は薄く、日本は立ち上がりそこを突いて間で受けてチャンスをつくっていました。
しかし、自陣に押し下げられると一転、今度は逆にイングランドの3トップにプレッシャーをかけられるようになります。このプレスでパスミスを誘われ、高い位置で奪われた結果、失点につながってしまいました。
ビルドアップの時点からボランチが1枚上がるシステムにしていたのもどうだったのでしょうか。2列目の選手やトップの選手も引いて間で受けてもう一度出て行くといったプレーが必要だったでしょう。プレッシャーをかわせれば広大なスペースがあったため、試合はわからないものになっていたはずです。
後半の巻き返し
後半になると、試合の立ち上がりからハイペースで入っていたイングランドのペースも落ち、交代で入った三浦と菅澤の活躍もあって日本ペースとなりました。スコットランド戦に続き、菅澤のポストプレーから多くのチャンスを生み出していました。
おそらく、日本はこの形に手応えを感じており、今後もベースとしていくでしょう。ベースに自信があるからこそ、この試合の前半のように新しい組み合わせも試したと見えます。
まとめ
試合には敗れてしまいましたが、グループDのスコットランドvsアルゼンチンの試合が引き分けたため、日本は勝点4でグループ2位での決勝T進出を決めました。決勝T1回戦の相手はオランダかカナダになります。地上波の放送予定はフジテレビで日本時間26(水)午前4時からです。
リカバリーは十分可能だと思うので、戦術面と連携面を確認して、最後まで粘り強く戦う姿を見せてほしいと思います。ノックアウトなのでドキドキしますね...。