心の傷の治し方―ガイ・ウィンチに学ぶメンタルヘルス

20170318

心というものは実に傷付きやすいものだ.子どもの頃に外で遊び,擦り傷や切り傷をつくる頻度と,大人になって誰かの言葉に傷付いたり,自分自身をダメな奴だと傷つけたりする頻度は,どちらが多いだろうか.

私は細かいことを気にし過ぎるし,感じやすいし,マイナス思考だし,嫌なことに傷付きやすい.だからそういったことが頭をよぎったら「そんなの関係ねぇ!」と頭の中で思って,できるだけネガティブなことは考えないようにする.

もちろん顔は無表情のままで,特殊な動きもしないが,小島よしおはイメージしてしまう.ただし,闇雲に対象について関係を絶つことは思考停止なので注意が必要である.私の場合,対象について一度考えてみた上で,必要のないものが再度浮かんできたら「そんなの関係ねぇ!」とやることにしている.

 

ガイ・ウィンチに学ぶメンタルヘルス

心理学者ガイ・ウィンチは心が傷付いたときは2分間何か別のこと,例えば携帯ゲームや読書などをして気を紛らわせることを推奨している.

ウィンチによれば,人は例えば膝を擦りむいたときなど物理的に体が傷付いたときはすぐに絆創膏を貼って手当てをするのに,心が傷付いたときは何もしないという.それどころか何度もその嫌なことを考え続けてしまう.

これを繰り返し思考や反芻思考と呼ぶのだが,これは体に例えると傷口を針でチクチクいじめるのと同じことなのだという.心の傷が重傷化しないうちに,日々ケアが必要ということだ.


また,ウィンチによるTEDでは,次のような興味深いことが語られていた.

心や感情は自分が思うほど信頼のおける友ではありません.彼らは実に気分屋で強い心の支えになってくれるかと思えば,次の瞬間には実に嫌な奴になります.

TED:ガイ・ウィンチ:感情にも応急手当が必要な理由 より

 

どうやら私たちは,一般的な心というもののイメージとは異なる,何か別の視点から見た心をイメージする必要があるようである.

ガイ・ウィンチ 自分で心を手当てする方法