モチベーションを高めるためには見通しの立つ目標設定が有効

20170923

どのような目標設定をすれば効果的にやる気を引き出すことができるだろうか.

例えばプログラミング作業において,次の課題が解決できそうな見通しが立ち,新しい機能が実装できそうなときはモチベーションが上がるものだ.つまり,目標にもう少しで届きそうな状態は動機付けになる.逆にいえば,手の届きそうな,見通しの立つ目標設定が有効であるということだ.

これはバンデューラ(Bandura,1986)の結果期待(outcome expectancy)と効力期待(efficacy expectancy)から説明される.結果期待とは,その行動をとればよい結果が期待できることであり,効力期待は,実際にその行動ができそうかどうかということである.つまり,行動すればよいことは理解していても,実際にその行動(努力)ができる(効力期待が大きい)ものでなければ動機付けにはなり得ないということだ.これはスモール・ステップの考え方とも共通する.

したがって,できることから1つずつ行動していきましょう,ということになる.

 

KW:教育心理学,動機付け,結果期待,効力期待,スモール・ステップ

 

参考

市川伸一『学力と学習支援の心理学』