もう1牌押すための口実を考える

先制リーチを受けたら即時撤退、追いかけリーチもほとんど打たない(怖くて打てない)という打ち方なのだが、そこをもう少し押せたら、果たして成績は向上するのだろうか。

 

めちゃくちゃに押すわけにもいかないので何かしらの基準をつくってみようと思う。まず前提として、他家の先制リーチは両面を想定し、放銃確率はシンプルに18スジから考える。これに対して以下の和了確率の方が高ければ押す価値があると考える。打点を含めた指標である期待値は考えないこととする。

 

※ためしに考えてみたがまだ実戦では試していない

 

和了確率

いくつか・・・いや、結構たくさん前提を置く。

  1. 先制リーチに他家2人はオリていること(2軒リーチにならない)
  2. 和了牌の山読み枚数はあくまでも予想(ここが厳しい)
  3. ロン和了できる手であり且つリーチ者は確実に切ること(待ち被ってない)
  4. 聴牌していること

4.聴牌だったら勝負することも多いと思われるが、1向聴や2向聴でも比較的安全そうな牌を切って聴牌まで辿り着けると考えてもよい。

または18スジと平均放銃率との比較で考えて、8本スジが通っていれば残り10スジで、放銃確率は1/10で10%だから、平均的な放銃率であれば片スジくらいは通すかと考えてもいいかもしれない。

これらの前提を踏まえた上で、巡目ごとに残りの山と王牌のうち、自分のツモ位置か、あるいはリーチ者のツモ位置に自分の和了牌がある確率を求める。

 

王牌(表示牌除く)の枚数をw=13、山の枚数をyとする。山は1巡あたり4人のツモ位置で1ブロックになっているので、b=y/4で大体のブロック数が求められる。エクセルなどではround()関数で丸めて近似する。本当は差で求めた方が正確かもしれない。

 

和了牌を1枚と予想した場合、リーチ者と自分のツモ位置は2b箇所あるから、その内どれか1箇所に和了牌が入る事象の数は2bC1となる。副露などでツモ位置が変わっても結局どこに牌があるかは分からないので考慮しない。

 

王牌と山のどこかに和了牌が1枚ある事象(全事象)の数はw+yC1となる。したがって、和了牌を1枚と予想したとき、とある巡目から流局までに和了する確率は、

2bC1 / w+yC1 となる。「流局までに」なので、当然牌の後先などで負けることもある。ちなみに次巡に和了する確率は、次の1ブロックの内、当たりの場所2箇所に1枚入っていなければならないので、2C1 / w+yC1 となり、平均すると5%程度になる。

 

ここまで和了牌が山に1枚あると予想した場合について考えた。山に2枚の場合は、分母(全事象)は同じで、分子は、当たりの場所に2枚とも入らない事象を除いて求めた。つまり、和了牌2枚のときの和了確率は、w+yC2w+y-2bC2 / w+yC2 となる。y-2bの部分はy/2でもよい。次巡に和了する確率は、w+yC2w+y-2C2 / w+yC2 となる。平均すると10%程度になる。

 

和了確率と放銃確率の推移について、予想和了牌数1枚の場合を図1に、2枚の場合を図2にそれぞれ示す。放銃確率は2スジ分の確率である。つまり、片スジも通っていないときに2スジにかかる4、5、6の牌を切った場合の確率である。

図の見方としては、縦軸が確率(和了・放銃)であり、横軸は和了確率に対しては巡目であり、放銃確率に対しては通ったスジの数である。

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図1.和了確率と放銃確率の推移(和了牌1枚)

 

期待値を考慮しないので、上記計算のような具体的な数値を扱う必要がなく、確率が逆転する大体の巡目を覚えておけばよい。例えば、図1より、11巡目の和了確率は11本スジが通っている際の放銃確率を若干上回っている。巡目と通ったスジの本数は必ずしも同期しないので、12巡目でスジが10本であればもう1牌押せるかなと読み取れるし、13本であればもうやめた方がいいと判断できる。

 

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図2.和了確率と放銃確率の推移(和了牌2枚)

 

かなり和了確率が高いように感じるのだが、これは恐らくリーチ者が和了する確率が考慮されていないことが原因だろう。ただし、その場合はリーチ者の和了牌枚数を予測しなければならないので、何枚であれば確率がこれくらいといった想定を置くことで、より現実的な基準になると思われる。そして何より勇気を持って実際に試してみないことには分からないだろう。・・・でもやっぱりちょっと怖いのでリードしたときにだけ試してみようと思う。