ロシアW杯準々決勝ロシア-クロアチアの感想
両チームとも落ち着いていて集中した立ち上がり。クロアチアは右サイドからの低いクロスが目立った。ロシアは長身のジュバに起点をつくろうとしていた。でも気になるのはそれくらいで、前の試合の疲れも残っていたのだろうか、ゲームはほとんど動かない。
30分。一瞬の隙からジュバがボールを収めると、スピードに乗ったチェリシェフがボールを受け、モドリッチのタックルをものともせずそのまま左足を振り抜く。鮮やかなミドルにGKスバシッチは一歩も動けず。
堅守のロシアが先制したことでクロアチアは厳しいかと思われたが、直後にこちらも一瞬の隙を突いてペリシッチが左サイドで残したボールをマンジュキッチが運んで最後はクラマリッチ。お互いにわずかな隙を見逃さない。
後半。クロアチアは左サイドのストリニッチの積極的な攻撃参加を中心にチャンスをつくる。エリア内には3人くらいは詰めていたし、少しずつ可能性が感じられるようになってくる。そこで迎えたペリシッチの決定機。くぅ~。ただロシアの守備陣も粘り強く詰めているよね。
ペリシッチに代えてブロゾビッチを投入し、モドリッチとラキティッチをセントラルにした433ないし4141へ。交互にどちらかが前に絡んでいくような形に。チャンスはつくるものの最後のところで連動がない。もうちょっと面白い攻撃ができそうなもんだけど、疲労もあるのかね。
延長前半。ブルサリコの怪我でヴィダが右SBに。思わぬ横パスのミスからロシアに決定的なチャンスを与えるもここはノーファウル。直後にモドリッチの鋭いドリブル突破からCKを獲得するとヴィダのヘディングはゴール右隅へ。
延長後半。ロシア猛攻も怪我をおしてスバシッチがファインセーブを連発。しかしハンドで与えたFKからマリオ・フェルナンデスがゾーンディフェンスの間に入って値千金のドンピシャヘッド。スバシッチは何もできず。お互いにそうだけど、こういう均衡した試合ってほんとセットプレーが大事よね。
PK戦。結果分かってるけどドキドキする。モドリッチのキックのリアクションボールなによあれ。最後ラキティッチとかどういうメンタルで蹴るんだろう。見てるこっちの心臓が押し潰されそうになる。積み重ねてきたものなんだろうなぁ。こういう風に蹴れば高い確率で決まると。
98年フランスW杯以来のベスト4まで辿り着いたクロアチア。もう少しいいサッカーができそうなので、次に期待。一方の開催国ロシアは前評判を覆して最後まで力を出し切ったと思う。
ちなみに、2006年ドイツW杯で日本とクロアチアは再び同じグループになり、伝説のQBKでドローに終わった試合でモドリッチがW杯デビューを果たしているのだった。