食いタンの成否基準―アソシエーション分析

はじめに

副露に関する一連の分析は役牌を副露したケースが大半であった。今回は、食いタンで和了したケースでは何が要因となるのかを分析してみたい。

 

結果と感想

信頼度(confidence)1.0、支持度(support)0.05で分析した結果、結論部(rhs)を「食いタン和了」とするルールが137個得られた。条件部の事象頻度を図1に示す。データが少ない為か、支持度0.10ではルールが得られなかった。

f:id:psycholococolo:20180813130239p:plain

図1.条件部の事象頻度(食いタン和了

 

「役牌トイツなし」は配牌で役牌トイツならそっちで鳴くだろうし、まあ当たり前かなと思う。タンヤオには不要なヤオチュウ牌(1・9・字牌)が何枚以下なら和了しやすいといった分析ができるとより効果的かもしれない。

 

中張牌ポン」から入ることや、最後は「両面以上待ち」がよいこと、また他家の動向が少ないことなども順当な感じがする。

 

「親」で食いタンが多いのは、ここには現われていないのだが、生データで見るとドラ2以上のことが多く、打点を追った食いタンといえる。

 

また、「聴牌2段後」(10~12巡目)は親でリーチを考えていたけど、間に合わなさそうだから鳴いたというケースが多いようである。

 

ここまで見てくると、いわゆるかわし手的な食いタンが少ないことが分かる。まあ和了率が大事という視点からいえば、勝負手でもかわし手でも早く和了したいことに変わりはなく、何がかわし手なのかは難しいところなのだけれども。

 

子のときに局を進めるための食いタンと考えると、一般的によく言われるように守備力が落ちるからリスクが大きくなるという意識が働き、食いタンに踏み切れないことも多いと思う(そんなに守備力落ちないという意見もある)。加えてタンヤオの1ハンがあって早い手なのであれば、1ハンあり愚形先制はリーチという基準に則ってリーチすればいいじゃんということになり、この点からも早い食いタン(タンの早食いみたいだけど)に向かうことが減るものと思われる。したがって、親で打点を追う食いタンであったり、面前を諦めた食いタンであったりが増えることになる。

 

早い食いタンを狙うのは、先制でリーチが打てない時ということになるだろうか。リーチについての分析から、3巡目2向聴、6巡目1向聴が1つの目安だから、そこに間に合わず、かつ役牌もないときは食いタンを狙うというのが1つの基準となるかもしれない(あくまでも自分の場合)。もちろんヤオチュウ牌が多い(具体的に何枚かは不明)場合は例外。リーチと対比してみても、食いタンドラ1愚形待ちor食いタンのみ両面待ちなどは攻守を考えた場合、リーチの場合とほぼ等価であるとも考えられる。

 

 

今後調べたいこと

配牌から巡目ごとにヤオチュウ牌が何枚以下であれば和了やすいのか(つまり食いタンに向かう場合の向聴数)を検討したい。