サッカー日本代表ベネズエラ戦の感想

2018年11月16日に行われたベネズエラ戦について。

 

先発は柴崎とGKが変わったくらいでほぼ同じ。もう少し色々な選手を試してみてもいいのかなという感じ。

 

日本はDFラインからボランチのところでテンポよくパスを回してリズムをつくりながら、前線の選手が細かく動いて縦パスを引き出して、大迫、南野あたりにボールが収まったところから前を向いて攻撃のスイッチを入れるというオーソドックスな感じ。

 

ボールを失った直後からの責任感のある素早い寄せで再びボールを奪い返してショートカウンターへつなげるシーンも目立った。これは本当に素晴らしかった。

 

ロシアW杯のときと異なるのは、ボランチの選手が2列目の選手を追い越して攻撃参加するシーンが少し見られること。この試合では柴崎がそういうプレイを見せていた。思えば柴崎はロシアW杯では引いた位置からレジスタ的に長短のパスを散らしてゲームメイクし、日本のピルロだとか言われていたのだった。遠藤も初陣のコスタリカ戦だったか、南野にアシストしたシーンでペナルティエリアサイドまで高い位置を取っている。富安も今回の試合でインターセプトから駆け上がろうとしたシーンがあったし、こういったところを見ると、守備的な選手であれ、流動的に、選手の状況判断に任せて攻撃参加を許す森保監督の戦術的枠組みが見て取れる。

 

縦のポジションチェンジがあるなら横のポジションチェンジもあっていいわけで、堂安は時折中央でプレイするなどこれまでと違ったアプローチも見せてくれた。その意味では、これまでの試合と比較して厳しいマークに抑えられ気味だった逆サイドの中島も中央や右に回るといった工夫が見られると、より面白くなっただろう。できればLSBを長友など攻撃的な選手にしないと、いくら好調とはいえ中島だけで打開するのは厳しい。そんな課題も見え隠れした試合だった。

あと、中島はカウンターの意識が強いのかもしれないが、守備のときもう少し戻った方がいいと思う。交代した原口はその辺の意識が違い、改めて攻守に貢献できる選手であることをアピールしていた。

 

交代した選手がいまいち連携が合ってなかった気がするので、次は若干力の落ちるキルギス戦だし、大幅に選手を入れ替えて臨むのも有意義だと思う。